哺乳類研究室横のムササビ用巣箱は、中を観察できるカメラ付き。
4月9日の朝、事件が起こりました。
と、鳥がいる!?
特徴的な顔の模様。オシドリのメスです。
朝8:00ごろに発見、約30分後に飛び立ってしまいました。
オシドリも樹洞(木のあな)で子育てをする鳥。
いま思えば、このときは下見だったのでしょう。
続いて異変に気づいたのは、4月17日。
巣材が増えているなと思っていたら、翌日18日の早朝5時ごろにオシドリ確認!!
巣材をいじるのは卵を産む準備でしょうか。
飛び去ったあとに、卵が1つ残されていました。
しかしこの後、卵を温める様子は確認できず。
何か問題があって放棄したのか・・・と思っていたら。
4月22日の早朝に大事件!
しかも舞台は卵のある巣箱・・・ではなく隣の巣箱。
巣箱に帰ってくつろぐムササビに、オシドリ来襲!
20分間に及ぶ巣箱争いは、ムササビに軍配。
追い払った直後の姿勢はガッツポーズのよう。こころなしか顔も険しい!
想像もしていなかった出来事が、巣箱の中で起こっていました。
私たちが観察できるのは、生きものの営みのうちのごくわずかだな、と再認識。
森のあちらこちらで、このような知られざるやり取りがあるのです。
それにしてもオシドリさん、入る巣箱を間違えてない?卵温めなくていいの・・・?
がっつ(石松 健一)