2011年の「熱気球ホンダグランプリ/とちぎ熱気球インターナショナルチャンピオンシップ」は終了いたしました。
熱気球ホンダグランプリ/とちぎ熱気球インターナショナルチャンピオンシップ
飛行の実際

熱気球を実際に飛ばしてみる

熱気球パイロットになるには

日本の航空法では、熱気球は「浮遊物」としての扱いになり、「航空機」としての位置づけがなされていないため、法律上の操縦免許制度はありません。そのため日本気球連盟では独自に「熱気球操縦技能証明認定証制度」を設けています。この認定証を得てはじめて気球を飛ばせることができます。
認定証を得るためには、まず日本気球連盟に加入し、すでに認定証を取得しているインストラクターのもとで定められた時間の飛行を行い、技能審査とペーパーテストをパスしなければなりません。
まずは熱気球のクラブの会員となり、そこで様々な経験を積みながらパイロットを目指すのが、最も近道といえます。
また航空法上「浮遊物」の気球ですが、実際に飛ぶためには「飛行通告書(ノータム:NOTAM=Notice To Airman)」をあらかじめ国土交通省航空局に提出しなければなりません。国土交通省航空局は提出された「飛行通告書(NOTAM)」に基づき、周辺を飛行する航空機に気球の飛行情報を通知しなければならないからです。場所によっては様々な飛行制限がある場合もあります。飛行前と飛行中は、離陸点と着陸点、その間の飛行空域を地図で正確に把握しておくことが非常に重要です。

熱気球飛行の条件

気球を飛ばす条件としては、球皮を広げ、膨らますに足る平坦で広い場所が必要です。さらに高圧線や電柱、建築物などが周辺にないところでなければなりません。広い草原、休耕田、河川敷等がよく使われます。田畑を使う場合は作物がないことを確認し、ない場合でも、地主さんの許可を得ることは最低限のマナーとして必要なことです。また作業に当たっては、軍手や革手袋を付け、思わぬ怪我などをしないようにします。

離陸

気球のランチ・サイト(離陸地点)を決めたら、気球の組立を始めます。
フライトの準備には最低3〜4人は必要で、結構な力仕事です。球皮の重さは約80kgから100kgあり、燃料、その他の物を合わせて約300kgあります。

バスケットの組立、球皮の展開1)バスケットの組立

バスケットは、材質としては軽い籐でできているものの、実際には思いがけないほど重いので、車から降ろすときは数人で慎重にゆっくりと降ろす。バスケットを立てて置き、パイロットの指示に従ってシリンダーやフレキシポール、シリンダなどを組み立て・設置してゆく。シリンダ圧力、燃料ホースの漏れがないかを確認したら、バーナーを点火し、正常に作動するかどうかをチェックする。

2)球皮の展開

球皮を広げる。袋から出した球皮はバスケットの風下に、開口部をバスケットに向けて、棒状に引きだしてゆく。次に、バスケットを球皮に向けて静かに倒し、ワイヤをロードフレームの角にあるカラビナ(O型の接続具)につないでから、送風機によるインフレーションに備え、球皮を広げシワをとっておく。

3)球皮の点検

インフレーションの前に、球皮に裂け目がないか、シュラウドラインやクラウンラインの絡みはないか、等を点検しておく。

4)送風機によるインフレーション

送風機を起動し、冷気を送り込む。左右一人ずつで開口部のワイヤをしっかりつかんで広げ、送風しながら球皮の各部のシワを延ばしてゆき、熱気を送るのに十分な大きさになるまで膨らましてゆく。

インフレ5)バーナーによるインフレーション

バスケットを倒したままでメイン・バルブを開き、ジェット状になった炎で球皮に熱気を送り込む。球皮が膨らむにつれ、気球が徐々に立ち上がりはじめたら、クラウンライン保持者が、クラウンラインを引きながらゆっくりと立ち上がるように制御する。他のクルーは、風圧と浮力でバスケットが不意に動き出さないように体重をかけてバスケットを押さえる。

6)離陸

球皮が完全に立ち上がるのを確認し、クラウンラインを放す。パイロットは異常がないことを確認し、更にバーナーを焚いて熱気を送り込む。一定高度までゆっくりと上昇し、最終的に風や機器の状況に異常がなければ、車とバスケットをつなぎ止めているクイックリリースを開放し、バーナーを焚いて上昇する。

飛行

1)水平(レベル)飛行

気球の飛行の基本となるのがレベル飛行。一定の高度を保ちながら飛行することだが、これが意外と難しい。バーナーを焚いたからといって、気球はすぐさま上昇をはじめるわけではない。またバーナーを止めてもすぐに上昇が収まるわけではない。バーナーのオン・オフと上昇・下降のタイミングをつかむにはそれなりの訓練が必要になる。

2)気流への対応

気球は上下のほかは、気流によってしか動けない。したがって目に見えない気流の状況や変化を、地上や雲の観察、他の気球の動きによって予測し、対応してゆくことが必要になる。
また気球の正確な位置を知るために、高度計とGPSは必携だ。

着陸

着陸地点は飛行中できるかぎり早期に決定し、地上のクルーに伝える。離陸地点と同様に、付近に障害物のない、平坦で、追跡・回収の車が進入できるところが望ましい。
バーナーの点火間隔を長めにとりながら、着陸地点にゆっくりアプローチし、衝撃がある場合に備えて、バスケットの縁をしっかりとつかみ、ひざを緩めておく。
着陸と同時にリップパネルを開放して球皮内の熱気を放出し、接地を確実に保つ。
着地をしても、搭乗者はバスケットからすぐに出るのは禁物。軽くなった気球が再び上昇してしまう危険があるからだ。

回収

着陸したら、まずはクラウンラインを確保し、風に流されないように球皮を倒し込んでゆく。球皮が接地したら、バスケットを風下に倒し、球皮の開口部から、熱気を天頂部に追い込むようにして球皮を絞って棒状に畳み込んでゆく。カラビナを開放したらバスケットを起こし、組立の逆の手順で各部を解体し、収納する。

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